YKKAP、性能値はそのままに デザイン重視の「APW330」発表
住宅産業トピックス 2017.02.23
YKK AP(東京都千代田区)は2月23日、基幹商品である高性能樹脂窓「APW330」シリーズにおいてデザイン性を重視した2つの新商品を発表した。
一つは、「APW330」の木目仕様。色褪せが少なく、傷がつきにくい木目柄の高耐候性ラミネートは、大日本印刷と3年かけて共同開発したもの。木の「フェイク」といった枠を超えた「本物の木窓のような仕上がり感」を実現した。性能は1.31W/(m2・K)と従来と変わらない。価格も3割増し程度に抑えた。色はチーク色とブラックウォールナット色の2色の木目柄を用意し、外構や外観とのトータルコーディネートを可能にした。7月10日より全国発売する。
今回発表した「APW330」木目仕様(左)。樹脂形材を溶着した構造でコーナーの接合部の段差が小さくつなぎ目が自然。従来のアルミ系窓(右)と比べると一目瞭然。
もう一つは、網目のない樹脂防火窓だ。「APW330防火窓」耐熱強化複層ガラス仕様は、ガラスから網をなくすことで眺望が良くなり、インテリアも損なわない。自社製の耐熱強化複層ガラス(Low-E)を採用することで、こちらも価格を従来の5%増しに抑えた。網目をなくしたことは、眺望やデザイン面だけでなく断熱性能も向上させた。ガラス厚が薄くなり、空気層を広く確保できたため、1.85W/(m2・K)と1.9を切る高性能が実現。同時に窓の重量も減り施工性も向上した。20分両面耐火、3階建て以上にも使用可能なEB認定品としては、業界初という。4月3日全国発売する。
同社代表取締役の堀秀充社長は、今回のデザイン面を重視した新商品発表に際し「2009年のAPW330発売以来、性能値を全面にうたってきたが、商品の原点である樹脂の美しさやデザインに立ち返り、それらをもっと訴求していきたい」と語った。
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